「中小企業緊急雇用安定助成金3_訓練について」

この助成金を知り使おうとする経営者が増えてきました。

それと同時に、これをチャンスとみて営業活動する輩も増えてきています。
私もこの助成金制度をお勧めしますし、その際の外部教育研修を紹介することもありますが、ここでいう輩とは・・・

この助成金制度を使って利益を生み出せます・・・などと営業する輩のことを言っています。

例えば・・・
例) 会社概要: 平均年収450万円 年間休日数100日 対象若年社員20名 平均給与 320万円(賞与除く)

 一人当たり助成基準額
 450万円/(365-100)=16,981円 → 基準額変換 11,200円 
教育1日あたり助成額
 11,200円*(4/5) + 6,000円 = 14,960円 ・・・(1)
一人当たり給与支払額
 320万円/(365-100)=12,075円           ・・・(2)
企業負担額
 (2) - (1) = 12,075円 ― 14,960円 = -2,885円 (負担がマイナス=会社の利益)

確かに、教育訓練を行うと助成金額が給与支払額を上回ることがありますが、それを「会社の利益」というのはいかがなものかと思います。

さらに・・・
本制度の賃金助成の基準額は「全社員平均」の5分の4です。賃金の低い若年層を教育により休業させてた場合はそれ以上の額が助成される可能性があります。

などと情報提供しているサイトもありました。

一般に経営者は会社にとって必要な人材は休業させたくないものですが、これでは逆にやる気のある若手を育てるというより、助成金で利益を上がるために賃金の安い若手を休ませろ、と勧めているように思えてしまいます。

ところで・・・

このとき行う教育は、好景気になるときを見越した社員教育なのか、今後の自分の人生について自己責任意識をもって自立してキャリアプランを作っておくことなのか。

私は、自分のキャリア意識がしっかりしたうえで、初めてスキルアップする意欲も沸くと思っています。
嵐に巻き込まれた船の船員が、嵐が過ぎ去った後に使う技術を学びたいでしょうか?
この嵐で船はどうなる可能性があるのか、最悪の場合(船が沈んだ)とき、自分が助かるためにはどのような手段があるのか?こちらのほうが重要だと思います。

現在再就職で苦労している方々は、殆んどがこういう備えなく解雇や契約打ち切りされた人たちなのです。使わずにすむ事が一番良いですが、ホテルや飛行機でも万が一に備えて救命具や避難ルートを先に説明しています。

「備えあれば憂いなし」と考え、最悪のシミュレーションをしておくべきだと思います。
さらにマーフィーの法則「備えておいた道具は使われない。」となって欲しいと思っています。

今日は山梨県内の宝飾関係の集まりでこの助成金の説明をします。
明後日も、同様のセミナーに相談窓口を設置します。
就業規則がなくても、社会保険労務士に頼まなくても、この助成金が活用できるように資料作成を進めています。

そして、三菱や日産などの大手企業だけでなく、社員10名以下の零細企業にこそ、この制度を活用して欲しいと思っています。